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実益以上の商品価値 

芸術起業論
村上 隆
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私は今まで作品というものには芸術性と娯楽性という2つの軸があると考えていました。芸術性とは製作者の内側にあるものを表現すること、娯楽性とは製作者が作品を見る人の内側を想像しながら表現することという解釈です。芸術作品と呼ばれるものにも娯楽作品と呼ばれるものにもそれぞれ割合こそ違え、芸術性と娯楽性が混じっていてもなんら不思議はないと思っています。それ故、漠然と娯楽性の高いものは売れやすく、芸術性の高いものは売れにくいのは必然だと考えていました。

この本を読んで私なりに村上隆さんの立ち位置を相対化してみると、作品というものは一品性とでもいうのでしょうかオリジナルが最も価値があるとみなされるものと、映画やゲームのように同じ価値のものがブロードキャストされるものがあると考えられます。村上さんの作品は例外はあるでしょうが原則的に一品性のものです。また売れている作品、売れていない作品でいえば、フィギュアが6800万円(6800円ではありません)の値がつき、ルイヴィトンとのコラボレーションなども成功させているわけですから、売れているといってよいでしょう。

この本は多くの芸術家といわれる人が重心を置く一品性が重視される世界において、如何に売れる作品とするかということについて村上さんが考えていることや実際に行ったこと行っていることが書かれています。それらをまとめて作品が客の目に入るには作品の物語が必要だと言い表しています。過去の有名な画家の作品であれば以前の所有者がどのような人であったかすら物語になりうるでしょうが、そうでない場合やはり製作者が何をどのように考えていたのかを語り、その物語にどれだけ魅入られるかによって商品価値が決まるということなのでしょう。

大ヒット映画やゲームの続編は売る側が新たに物語を作らなくとも客側が過去に自分が楽しめたという物語を持っています。戦績で言えばトウカイテイオーやオグリキャップより上の馬はたくさんいますが、この2頭よりグッズの売れた馬ははたして何頭いるでしょうか。客を魅入らせる物語を提供するということは、誰が作るかという点を拡張していくと作品とか製品などという枠を超えて、実益以上の商品価値を持たせる重要なファクターになると思います。

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