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欲ばり過ぎるニッポンの教育 

欲ばり過ぎるニッポンの教育
苅谷 剛彦 増田 ユリヤ
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苅谷剛彦さんと増田ユリヤさんの対談本です。普通の対談本と少し違うのは対談内容を書き起こしただけでなく、 合間合間に対談後に改めて両人がどう思っていたかがそれなりの量を伴って且つ、わざわざ書体を変えて掲載されていることです。 この形式はとても面白いと思いました。その中でいくつかキーワードを拾ってみました。

 

第2章の冒頭でポジティブリストというキーワードが出てきます。ポジティブリストとは良いと思われるもののリストですね。 英語が話せないよりは話せるほうが良い、コンピュータが使えないよりは使えるほうが良い、 一つのテーマに沿って教科を横断的に学べる機会としての総合学習はあったほうが良いというようなものを追加していきたがる性向が日本人にはあるということが書かれています。 成果物が個別に評価されるようないわゆるもの造りにおいてはポジティブリスト性向がプラスに働くことは実証されました。 個別の成果物から得られる利益をトータルで増やしていこうという経済的な効率面においては少なくとも現在は選択と集中という言葉で表されるようにポジティブリスト性向からの脱却へ向かっています。 さて教育は?と言われてた場合、私はどちらの偏ってもいけないとは思っていますが、偏らないための仕組みが私には思いつきませんでした。

 

第2章の終わりに魔法の呪文というキーワードが出てきます。「個性の尊重」「考える力」「豊かな心」「確かな学力」 「子供を大切にする教育」これらは魔法の呪文だと書いてあります。魔法の呪文となりうる言葉には総論賛成、 各論反対の状況を引き起こす性質を持っているとのことです。このことには私は全く同意します。現実を語る場においてこの「魔法の呪文」 の多用は非常に危険だと考えています。またそのような言葉にはうさんくささがあるともあります。 かつてマルチメディアという言葉が流行った時代に私は友人にこう言った事があります。「マルティメディア」の部分を「うさんくさい」 に変換してもほとんど意味が通じちゃうよねと。現在だとアジャイルでしょう。「アジャイルという思想」 として明確に言葉にされたことによってテストファーストやペアプログラミングなど様々な開発パターンを生み出されてきたことは計り知れないほど素晴らしいことです。 しかしアジャイルはすばらしいよね、だからうちでも導入したいよね、導入するにはどういう体系がいいんだろう、 XPってのがあるからそれをいれよう、ちょっと待ってようちの会社フレックスなのに毎日朝会やるの?。。。魔法の呪文に見えないでしょうか?

 

第4章にフィンランドというキーワードが出てきます。こちらのサイトでフィンランドメソッドについていくつか例が挙げられています。 とても良いものだと私も思います。さて問題はこれらの学習の成果をどのように評価するかです。 フィンランドではすべてかどうかはわかりませんがポートフォリオ評価というものが行われているとのことです。 生徒たちが学習の過程で作ったものを先生が評価するとのことです。これは教師が信頼されていなければ実現できません。 フィンランドでは特別に給与が高いわけでもないのに高校生の人気ナンバーワン職業が教師だそうです。 また一般企業も教育学部出身者は能力が高いと認識しているとのことです。 こういう環境のもとでフィンランドメソッドは実践されているわけです。もちろん全く同じ環境にしなければだめかというわけではないのですが、 フィンランドメソッドを日本で実践するためには日本にどのような環境を作らなければならないかは議論されるべきでしょう。


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欲ばり過ぎるニッポンの教育/苅谷剛彦・増田ユリヤ

欲ばり過ぎるニッポンの教育/苅谷剛彦・増田ユリヤ「こんなふうにできたらいいなということをつぎつぎと書いていくと、そのリストのすべてのことができたときには完璧な人間が育つみたいな考えが、ポジティブリストの考
  • [2007/01/18 21:44]
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  • 仮想本棚&電脳日記 |
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教育を集める

評価は、教育評価|教育の場面における成果の判断、不動産や株などの財産的価値の判断、骨董品などの物の価値の判断、工学における技術や製品の優劣や性能などの判断、面接での態度などによる人柄の判断など、様々な場面で行われている。評価は、いくつかの項目・観点に分け
  • [2007/03/09 13:14]
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