スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

理性の限界 

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書 (1948))
高橋 昌一郎
4062879484

この本はアロウの不可能性定理、ハイゼンベルグの不確定性定理、ゲーテルの不完全性定理とそれらの周辺について紹介されている本です。これらの定理は現在の多くの学者に受け入れられているという意味でパラダイムであり、この3つの方向についてはパラダイムシフトが起きていないということから私たちの社会はこの3つの方向についてはその範囲内でのみ構築されうるということをとても読みやすい形式で説明してくれている本です。

 

不確定性定理と不完全性定理は知っていましたが不可能性定理はこの本を読んで始めて知りました。この本によれば、

個人の条件:
選好の連結律
選好の推移律

 

社会の条件:
個人選好の無制約性
市民の主権性
無関係対象からの独立性
非独裁性

以上の条件を満たすような社会的選択関数、いわゆる投票形式が存在しないというものです。例えば個人の条件を2つとも満たし、社会の条件のうち最初の3つを満たすような投票形式では必ず独裁者が存在するということらしいです。

 

これら3つの定理はその方向に向かって突き詰めていっても絶対的に合意する点が見つかることを保証しないというものです。これは私のようなそもそも論が比較的好きな人へのある意味警告です。現実にある制約を取り払うことと、制約の範囲で対処することの選択には別の視点の有用性を考慮しなければならないということになります。

 

どうにもまとめて書こうとすると小難しくなってしまいますが、この本は一般人、学者、なんとか主義者(他にもいろいろ出てきますが)のトリオ漫才のような形式になっているため、非常に読み進めやすくなっています。やたら読むのが遅い私がこの手の内容の割りに読み終えるのにそんなに時間がかからなかったのは登場人物を決めてから台詞を合わせるのではなく、考える際に出てくる言葉に合わせて登場人物を決めているからかもしれません。

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://ochoo.blog48.fc2.com/tb.php/128-4bc5fa24

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。